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「在庫」の概念の整理と今現在の「在庫」に対する考え方の変化

【「在庫」の概念の整理と今現在の「在庫」に対する考え方の変化】

「在庫管理は戦略」=「余剰在庫は悪」~before

こんにちは。谷口運送営業部の小林です。

・以前の在庫に対する概念
「トヨタカンバン方式」に代表される様に、以前はサプライチェーンマネジメント(以下SCM)に於ける在庫に対する概念は、「必要なものを」「必要なときに」「必要な(量)だけ」「必要な場所へ」 提供できることがSCMでの在庫管理の概念でした。
なぜなら在庫の維持・管理は「ムリ・ムダ・ムラ」を排除してスマートで且つストイックな在庫管理が美しいとされていたし、何より「在庫は資産」としてより資産管理に集中して経営をスリムにさせることが正しいとされてきたからだと思います。

「在庫は戦略」=「リスク管理出来る在庫戦略」~after

しかしながら、2021年頃を境に戦略的な在庫の管理に変化が見えてきました。
それはここ最近の「自然災害、国際情勢、新型コロナによる世界的な需要供給バランスの崩れ」が、戦略的な在庫の考え方に影を落として来ています。
・2018年 台風21号
☞関西空港連絡橋破損~物流麻痺
・2019年 九州北部集中豪雨
☞九州の自動車部品関係の工場水没&油流出~自動車メーカー各社工場ライン停止
・2020年~
☞新型コロナウィルス蔓延~タイ、上海ロックダウン等で世界的な経済活動の停滞
☞コンテナ不足~物流の停滞、世界的なSCMへの影響
・2021年 マレーシア洪水
☞半導体不足~各自動車工場、電機メーカー工場稼働停止
・2022年 ウクライナ情勢
☞世界的な食糧不足(小麦とか)~経済活動の停滞

過去5年の間に起きた自然災害や国際情勢の変化と、影響を羅列してみました。
毎年、国内の工場生産が打撃を受ける出来事が発生しています。
更に2020年からの新型コロナウィルスについては世界的に多大な影響が及び、最近では上海のロックダウンによるSCMの停滞が大問題となりました。

こういったことから、最近お客様を訪問していろいろなお話をお聞きしていると、在庫管理に「リスク対応の要素」が加わってきたなと感じることが多々あるのです。

☞ そもそも「戦略的在庫」って?「ムリ・ムダ・ムラ」をそぎ落とした在庫だけがホントに正しいの?
☞ SCMの阻害要件となるリスクをどう在庫で管理したら良いだろうか?
☞「必要なものを」「必要なときに」_「必要な(量)だけ」_「必要な場所へ」は実はリスクなのでは?

こういった感じの声を良くお聞きします。
これらのお考えを聞くに付け、谷口運送ではSCMに於ける生産調達物流での「戦略的在庫」の考え方が変化してきています。
つまり「適正在庫」と「リスク対応」の関係とリスク・バランスのコントロール可能な在庫こそが「戦略的在庫」ではないかと。

はい、これを「シン 戦略的在庫」と云いましょう!また敢えて「シン VMI(Vender Management Inventory)」とでもいいましょうか。

リスク対応に応じた在庫量のコントロールとお客様へのご提案。そしてそれを実現できる倉庫とシステム(=仕組み)の構築とサービスのご提供を、私達谷口運送は目指しております。

もし、現在リスク対応も踏まえた在庫管理をお考えで有れば、一度谷口運送にご相談ください。

あとがき

僕の趣味の一つ、レース観戦。今年は3年ぶりに鈴鹿でのF-1グランプリが開催されそうで、今から楽しみです。昨年念願のチャンピオンエンジンとなったHONDAは今年ワークス体制から撤退してしまいましたが、現在ランキング1位のレッドブルレーシングのエンジンはHRCバッジのホンダエンジンです。今年は鈴鹿に応援に行きたいですね。

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